––– TakaC・著
いざ macOS Catalina へ
どうもはじめまして。TakaCです。
macOSの最新版Catalinaが配信されてからしばらく時間が経ったので、私もようやく重い腰を上げてMojave(モハベ)からアップグレードすることを決意しました。
前回High SierraからMojaveにアップグレードしたときに色々と問題が噴出していたので、MojaveはあまりいいOSではないのかな?と感じておりました。
今回のCatalinaはMojaveよりマシかもしれない、そう思ったのがアップグレードを決意した所以です。
しかしながら、いざインストールしようとすると、PowerPoint 2011とIgor Pro 6.36J(グラフソフト)が使用できなくなりますという警告が出ました。
似たような警告はMojaveを使用中にもすでに出ていたので、まだプログラムが最適化されていないだけだと思った私は、警告を無視してインストールを実行します。
ところが今回のOSアップデートには重大な変更が含まれており、私はそれを見落としておりました。
それは、32ビット版アプリケーションのサポート終了です。
これにより64ビット版に対応したアプリケーション以外は動かなくなってしまいました。
ここでいうビットとはCPUが一度に扱える情報量のことで、
32ビットは2の32乗(≒4,000,000,000)通りの情報、
64ビットは2の64乗(≒16,000,000,000,000,000,000)通りの情報を表しています。
64ビットのほうが多くの情報を扱えるようになります。
32ビットは2の32乗(≒4,000,000,000)通りの情報、
64ビットは2の64乗(≒16,000,000,000,000,000,000)通りの情報を表しています。
64ビットのほうが多くの情報を扱えるようになります。
現在のCPUの性能はすでに64ビットのものが主流ですが、古いアプリケーションなどは32ビット用のものが数多く存在します。
そのため64ビットのCPUでも32ビットのアプリケーションが動くようにこれまでのOSは作られていました。
32ビットから64ビットへの過渡期に大きな混乱が生じないための処置ということですね。
ところが、今回のCatalinaからその移行期間が終了し、32ビット版のアプリケーションは完全に動かなくなってしまったのです。
(やっぱり今回もダメだったよ。あいつは話を聞かないからな。)
この二つがないと発表も解析もできませんので全く研究になりません。
加えてひっきりなしに画面に謎の警告が出続けて、使い物にならないありさまでした。
(1分ごとに3つの警告ウィンドウが出て、消さないと他の操作ができない状態に。これは裏で32ビットのプログラムが走ろうとしているからか?)
(1分ごとに3つの警告ウィンドウが出て、消さないと他の操作ができない状態に。これは裏で32ビットのプログラムが走ろうとしているからか?)
そこでバックアップデータを使ってmacOS Mojaveへダウングレードすることにしました。
Time Machine で Mojave に戻す
MacにはTime Machineが標準搭載されており、外付けハードディスクを繋げば自動的にコンピューターのバックアップをとってくれるシステムがあります。
普段からこまめにTime Machineでバックアップを行なっていた私は、今回もCatalinaへアップグレードする直前にバックアップをとっていました。
Time Machineがなければ即死だった…
これを使えばコンピューターの復元は余裕です。
- コンピューターを再起動。
- 再起動中、command + R を押しっぱなしにするとリカバリーモードで起動できる
- 「Time Machineバックアップから復元」を選ぶ
- 復元先としてMacintosh HD を選ぶ
- 「ディスクを消去しますか?」と聞かれるので「消去」を選ぶ
そうすればCatalinaが書かれている領域が消去され、バックアップしていたMojaveと関連データが復活します。
これでもう安心。
あとは待つだけです。
復元には時間がかかるので明日まで放置しましょう。
これでもう安心。
あとは待つだけです。
復元には時間がかかるので明日まで放置しましょう。
(PCが直るのはたぶん、明日の出来事だ)
ところが翌朝見てみると、なんと復元に失敗してしまいました。
どうやら復元の最終シークエンスで不具合が発生していたようです。
どうやら復元の最終シークエンスで不具合が発生していたようです。
原因はCatalinaによるハードディスクの分割
そこで、リカバリーモードからディスクユーティリティを開いて原因を調べてみました。
するとハードディスクが「Macintosh HD」と「Macintosh HD -data」の2つに分かれています。
後者には見覚えがありません。誰だお前⁉︎
これはセキュリティ向上のためにmacOS Catalinaによってハードディスクの領域が分割されてしまったために生じたものだとわかりました。
Mojaveまでにはなかった仕様ですね。
Mojaveまでにはなかった仕様ですね。
これを削除すれば復元がうまくいくと思われます。
「Macintosh HD -data 」を消す
復元の前に以下の手順を踏む必要があります。
- まずは「Macintosh HD -data」をディスクユーティリティで削除
- 続いてマウント解除(取り出し)を行なって準備完了
- 再び「Time Machineバックアップから復元」を実行する
待つこと1時間。
ハラハラしながら見守っていると、今度はエラーが出ず、無事に復元することに成功しました。
ハラハラしながら見守っていると、今度はエラーが出ず、無事に復元することに成功しました。
まとめ
今回 MojaveからCatalinaにアップグレードしたあと、再びMojaveにダウングレードすることを試みましたが、Catalinaの高いセキュリティ意識によるハードディスク分割に阻まれ、素直に復元することはできませんでした。
復元の前に「Machintosh HD -data」を削除することでTime Machineから復元することができます。
- 「Time Machineバックアップから復元」の前に「Macintosh HD -data」を消す
今回の教訓
- Catalinaでは32ビットアプリケーションは動かない
- バックアップは大切
- 警告は無視しない
(画像出典:フリー素材『El Shaddai』/竹安佐和記)